(内田樹の研究室)
自殺率について、エミール・デュルケームの古典的な研究
自殺率を高める因子
1.気温
2.信仰
3.家族形態
「気候が暖かいところに住み、儀礼的な宗教を信仰し、大家族の一員であるような人間」はめったに自殺せず、「寒くて、厳しい宗教的緊張が強いられ、単身者であるような人間」は自殺しやすい
日本社会は流動性を失って、硬直化を始めている。強者たちは連合して既得権を死守し、一方、弱者は分断され、原子化した状態で、階層下位に釘付けにされている。おそらくそのような状況の中で、特定の社会集団(若く、貧しく、孤立した人々)の生命力が衰微しつつある
・地縁的・血縁的な共同体(ゲマインシャフト)を再構築すること。
孤立した人々を受け容れ、癒し、慰め、彼らが自尊感情を保持できるような場を作り出すこと
・「誰にでも、成功のチャンスがある」ように、階層的な流動性を担保すること。
そのためには強者は「強者たちの氏族」の形成を自制し、階級的に独占している権益の一部を投じて、社会的弱者のプロモーションを支援しなければならない。
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