2009年11月10日火曜日

FAQ「デフレ以外にも問題があるんではないの?」

2009-11-09 - こら!たまには研究しろ!!

経済政策は3つに大別される。
成長政策・安定化政策・再分配政策

デフレの問題は主に第二の安定化政策

成長政策と再分配政策の関連性
デフレ下では現金に代表される名目固定的な資産の保有が有利。
安全資産に需要が集中し,将来の生産力向上に結びつく実物投資に資金が向わない。
不況の長期化は労働者の経験の蓄積を阻むため,長期的な成長の足かせ。

強力な技術進歩や新産業があって,かつデフレ脱却による援護があればもっと高い経済成長が可能。

政治的な側面でも成長政策にはデフレ脱却とそれによる景気支持が必要。

2%のインフレと2%の実質成長が維持できれば,一般会計税収では当初5兆円,その後毎年約4.4兆円程度の自然増収が期待できる

現代的なマクロモデル
実際のGDP等の変動
「外生的な技術進歩率=自然成長率」
「自然成長率以外の変動=景気循環」
分割しているが、仮定なんで,別に「自然成長率と景気循環は無関係」と主張しているわけではない。

創造的破壊
「変動が激しいほど企業の新陳代謝がすすんで経済成長率は高くなる」

マクロ安定化政策有効論
「安定化が十分行われているほど,安心した技術開発・投資活動が行われるため経済成長率は高くなる」


産業レベルでのパフォーマンス変動が大きい国ほど経済成長は高い
国全体での景気の変動の大きい国の経済成長率は低い

効率的な産業とそうでない産業の差がはっきりしている国では生産要素の部門間異動が生じやすくなるため経済成長率は高いが,国全体で景気の波が激しいと経済成長率は低い

経済全体についての安定化政策と,産業に対する競争政策が経済成長を促進する。
長期的成長にとっては安定化と競争の両輪が必要。

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