2009年5月21日木曜日

ゾンビの教訓 (内田樹の研究室)

ゾンビの教訓 (内田樹の研究室)

行政当局が「外出を自粛し、手洗いうがいを励行せよ」とアナウンスしているのを「そのまま」遵守している市民をつかまえて「騒ぎすぎだ」と言うのはどうであろうか。

「過剰反応だから、社会活動を再開せよ」と政治家やメディアが言い出した最大の理由は「市民が外出しないので、消費活動が低迷している」からである。
要は「金の話」である。

「感染のリスクが高いから外出を自粛してください」という公的アナウンスを解除するときに可能なロジックは「感染のリスクが低下しましたので、外出してもいいです」以外にはない。


映画にだいたい共通する教訓は、「我が身の安全よりも、利益を選んだ人間はたいへん不幸な目に遭う」ということである。

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