情報考学
「人間社会は環境の不確定性に備えるための「協力」から始まった。それが民主主義のスタートラインのはずだった。
ところが、その民主主義との両輪であるはずの自由主義が高度に発達するにつれて、様相が変わってきた。
「個人の利益を最大限に追求する」ために、経済活動においてはゲーム理論の「ナッシュ解」が成立してしまっているのである。」
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協調というのは、環境が「敵対的」(hostile)であればあるほど価値がある。
環境が「友好的」(friendly)であれば、個は利己的にふるまえる。
民主主義も新しい協力体制もそれが長期的に安定していくと、再び個人の利益を追求する権力者が必ずといっていいほど現われる。
個人の利益を追求しても集団の損竿区が脅かされないならば、この「いたちごっこ」は避けがたい現象なのだろう。
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